木曜×iPad×紙メディア

Apple社からiPadというタブレット端末の発売が発表された。iPodに名前が似ているが、簡単に説明すると書籍用iPodと言ってもいいのかもしれない。いわゆる、電子書籍用端末になりうるのだろう。これで、音楽業界シェアをトップで征するApple社が書籍業界にも討って出たということだ。さて、これが日本でも売れるだろうか?という話は興味のある話だ。
もちろん、Apple社が音楽業界を制した時のようにはうまくいかないであろう。私見だが、日本での音楽メディアは、レンタルで安価に入手できたり、残念ながら違法にも入手しやすいものであった時代背景がMP3というフォーマットの需要にマッチして大爆発したのだと思っているのだが、書籍ではそうはいかないであろう。
特に、日本では漫画メディアを取り込めないと成功とは言えないだろうから、市場構造はさらに深い。市場はマンガ(単行本)の購入なら1冊400円〜500円で、レンタルなら1冊100円程度だ。例えば、電子化するとなると閲覧端末を5万円程度で買ってからという高い壁から始まる。もちろん、理論上はソフトが安ければいつかどこかで減価償却もできるのであろうが、寿命が5年も10年も使い続けられるような端末ではないであろうから実際は難しいのではないだろうか。また、漫画意外の分野を踏まえても、どのような人口層ならiPadを使いこなせるのだろうか?私には想像できない。ノートパソコン兼とか言い出したら、それはノートパソコンを買った方がどう考えても得策だろうし。
きっとたぶんいiPadは私の手に届くことはないんだろうけど、書籍業界に良い刺激を与えることで業界が活性化してくれればなんて安易な締めにしておこうw